突然の腹痛、やがて激痛に

誰でも、人生において一度くらいは「お腹が痛い」というのを経験した事はあるでしょう。
なにも盲腸じゃなくたって、風邪をひいた時や冷たいものを飲みすぎた時などでお腹が痛くなることはめずらしくありません。

しかし、中学二年生のあの夏に経験した痛みは、それまでの腹痛とは何かが決定的にちがっていたんです。

そしてその痛みが、それから先の20年もの間私を悩ませる慢性盲腸の始りだとは、夢にも思っていませんでした。

腹痛のはじまり

ある休みの日の夜、気がついたらお腹がなーんとなく痛い。
漢字で表現するなら「鈍痛」っていうんでしょうか。

どこが痛いのか場所ははっきりしないけど、左の下腹部を中心にぼんやりとお腹全体が痛い。

でも痛み始めた時は、あまり気に止めていませんでした。
たぶん冷えたんだろう、お腹を温めておけば治るだろうくらいに思っていたんです。

しかし、それは甘かった。

数分の間をおいてやってくる鈍痛はだんだん強くなり、間隔も短くなって行きました。
やがて痛みの無い時間は短くなり、やがてずっと痛いままの状態に。。
ずぅーん、という痛みが下腹部全体を休みなく襲ってきます。

下腹部全体を休みなく襲う腹痛・・・

母親に「ちょっとお腹が痛いんだよね・・・」
と報告し、適当に正露丸なんかを飲んでみるも全く効かず、痛みは強くなるばかり。

薬はまったく効かず・・・

ついには痛みのあまりじっと寝ている事もできなくなり、頭をかきむしり、床をはいずり回る状態になってしまいました。

さらに激しい腹痛のためか、吐き気も襲ってきました。
洗面器に嘔吐→床をはい回る→洗面器に嘔吐→床をはい回る
の無限ループ。まさに地獄。

でも、不思議と下痢などの症状は全くありませんでした。
その事実が「トイレに行けばスッキリ」という一時的な腹痛とは違うという事をハッキリ示しています。

「これはただ事じゃない、盲腸の可能性もあるかも」
とついには救急車を呼ぶことになり、私はストレッチャーに乗せられて、夜中の病院に担ぎ込まれたのでした。

救急車で夜中の病院に

病院に着いて

病院に着いても、痛みは全く治まりません。
嘔吐を繰り返したため、もはや吐いたものは緑色の液体になってました。

触診やレントゲン、血液検査なども受けましたが、その時に何を言われたかはあまり憶えていません。

ただ一つ、ストレッチャーで移動している時に看護婦さんの一人が、
「あら?この子男の子じゃない。」
と言ったのだけは憶えています(笑)。

その頃の私はとっても華奢で髪も長く、ブカブカのパジャマを着ていたので、スタッフの誰かが女性だと勘違いしていたようです。

しばらくして鎮静剤(消炎鎮痛剤かな?)を注射してもらったら痛みが落ち着いてきて、激痛と戦いで消耗しきっていた私はあっという間に眠ってしまいました。

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